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もう一度ほしいテントがある、という思い出話です。

2021年10月21日

そのテントこそ、山岳用の「DUNLOP V-200」です。

いま人気のソロキャンを含め、キャンプ歴約30年のキャンプ好きです。
昔はオートバイにテントを積んで全国各地を巡っていたキャンプツーリングライダーで、いまは家族で楽しむファミリーキャンパーです。
近年、幾度目かのキャンプブームでスノーピークの業績が好調というニュースについて妻と話していた時、昔、すごいテントがあったことを思い出しました。

そのテントこそ、ダンロップの山岳用テント「DUNLOP V-200」です。

現在は販売されていないのですが、いまから20年くらい前まで使用していたテントで当時は山岳用テントの最高峰といわれていました。キャンプツーリングにはもったいないくらいのハイクオリティなテントだったので、とても快適でした。

今のソロキャンで流行りのワイルドさが魅力のパップテントやお洒落なワンポールテントとは違い、見るからに山岳用という質実剛健な佇まいです。これまでいくつかのテントを使用してきましたが、歴代で最も優秀。一番のお気に入りでした。

 

質実剛健でシンプルデザインも最高の山岳用テント。

この「DUNLOP V-200」テントの良い点は大きく2つありました。

1つめは、ペグを打たなくても自立する点です。

このテントは3本のポールで組み立てます。3本のポールにインナーテントを吊るし、フライシートを被せたら各ポールの先端6ヵ所にフライシートの先端を接続。すると六角系の自立したテントになり、ペグを打たなくてもインナーもフライシートもテンションがかかってピンとします。

キャンプツーリングでは、同じところにはほぼ滞在せず、翌日の朝には撤収して次の宿泊地へ移動する流浪の旅だったのでペグを抜き差しする手間がなく、さっさと組み立てられ撤収も楽にできる「V-200」は本当に便利でした。

荷物をテント内に入れてしまえば重りがわりになって、少しの風では飛ばされませんでした。

 

2つめは、質実剛健さです。

ある時、もの凄い豪雨に見舞われ、気がつくとグラウンドシートの下を雨が川のように流れていました。ちょっと大袈裟かもしれませんが、ウォーターベットのような感じで、さすがにこれは染みてくるだろうと思い、応急としてミスが染みてきても濡れないようゴミ袋を敷き詰める準備をしていたのですが、一向にその気配がなく、結局朝まで染みてきませんでした。

またある時は、八甲田山麓のキャンプ場に宿泊した際、とてつもない強風に見舞われました。

ゴゴゴゴゴゴゴゴォー!と遠くから風がやって来ることが音でわかるんです。

周りのテントではワーワー、キャーキャーあたふた していたようですが「V-200」はほぼ変化なし。この時はさすがにペグを打っていましたが、山岳用だけあって耐風性の高さに感心しました。

 

限定でもいいので再販して欲しい「DUNLOP V−200」。

購入依頼ずっと「V-200」を使い続けていましたが、結婚して子供ができるとあまり使わなくなり、また家が手狭になった(唯一の欠点としてあまり小さく収納できなかった)ので買取ってもらいました。

ファミリーでキャンプをするようになると「V-200」のことを思い出すこともありますが、ファミリーキャンプでは使えないし仕方がない。でも、またツーリングキャンプができるようになったら、ぜひ「V-200」のようなテントを相棒に旅したいものです。

現在、ソロにいいかも思うテントは、ヒルバーグの「ソウロ」やテンマクデザイン「グランドハット1」、アライ「ドマドーム」。これらは自立するし、小型でとても快適そうな感じがします。

ただ、もし可能であるならば、限定でいいので「V-200」を販売していただきたいと切に願っています。
DUNLOPさん、どうぞよろしくお願いします。
(yocchan)

 

 

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