万年筆

我が愛しの万年筆 DELTA『DV』

2025年2月26日

万年筆が昔から好きでした。理由は、多分カッコいいから。ただ、その頃は欲しくても思うように購入できず、「いつかこれを買おう、あれを買おう」なんて妄想しながら日々過ごしていました。

ある日、飽きもせずに万年筆の雑誌を眺めていたら、いきなり目を奪う万年筆がありました。「それまで全く見たことも会ったこともないけど、一目見たらこの人こそ完璧に求めていた人だ!」と思うような、まさに一目惚れといっていい万年筆でした。

それが、イタリアのDELTA Dolce Vita(デルタ ドルチェビータ)という万年筆。

バレンシアオレンジのような艶やかなボデイに漆黒のキャップ、金(シルバーにメッキされていた)の装飾が施されていて、ドルチェビータ(甘い生活)という名に相応しいデザイン。そのメーカーの歴史などは全く知らなかったし、知らなくてもいいというほどの惚れ込みようでした。

ただ、すぐに手の届く金額ではなかったため、わずかな小遣いから貯金に励みましたが、いっこうに貯まらないままネットでその姿を眺めるだけの日々が過ぎて行き、しばらくして、ネットでその姿を見ようといつものサイトへアクセスすると、デルタの姿がありません。これはどうしたことかと調べてみたら、なんとデルタ廃業のニュースが。

「デルタ…廃業………………」


当時は中古を探すという手段も知らなかったので、これで完全に終わり、もう終わってしまったのだと絶望感に包まれました。もう二度と手に入れることができない、なんでもっと早く買わなかったのだろうと後悔したけど(まぁ買いたくても買えなかったんだけど)、もう後の祭り。

それがきっかけだったのかどうかはもうわかりませんが、それから急速に万年熱が冷めてしまいました。

それから数年。

ふとしたきっかけでデルタを検索したら復活のニュースが飛び込んできました。
もしやと思い探してみると、あのドルチェビータもあるじゃないっ!!


厳密にはドルチェビータではなく、デルタDV(詳しくはわかりませんが、廃業・復活の際の大人の事情で「ドルチェビータ」の名前が使えないらしい)。


それでも、あのDV(ドルチェビータ)がある、買えるとわかってからというもの、かつてよりは溜まりやすくなった小遣いを工面し続けること半年。つい先日、15、6年の時を経て一目惚れした万年筆デルタDVを手に入れることができました。

「やったーっ! 本当に嬉しい!!!!」


万年筆愛好家の方の中には(もしくは多くの方がそうなのかもしれませんが)万年筆を何10本も所有している人がいるけれど、私はもうこれだけで十分という気持ちでです。

たくさんあるのも楽しいけれど、心の底から好きな万年筆を1本だけ所有してずっと使い続ける、というのも悪くない気がします(いや本当。別に何10本もの万年筆を所有している人が羨ましいわけではない…と思いたい…)。

デルタDVを手に入れてから、毎日のモーニングページやジャーナリングの際にデルタDVを使っている。文字を書くのが楽しくて楽しくて仕方がありません。

あぁ本当に買ってよかった! 買えてよかった!


当時は買えない状況ではあったけど、今回は「これを逃すともう買えないかもしれない!」という思いがありったので、入れ込み方が違っていたのかも。要はやる気次第ということ!?

では、DELTA DVギャラリーをご覧ください。

こんな箱に入ってナポリからやってきた
オレンジが美しい硬質な箱です
DELTA DV オレンジの軸とブラックのキャップなどデザインが素晴らしすぎる!
ペン先はき金ニブ(F)です
ペン先のデザインはこんな感じ。ちょっと見にくけどDELTAと刻印?印字?されています
キャップをポストないとこんな感じ。手は大きい方です。手袋はLLサイズです
キャップをポストするとこんな感じ。ポストしないとやや短い感じがするし、ポストすると上が重い感じがしてちょっとモヤモヤします。でも好き!
キャップリングはシルバ−925。職人の手作りという装飾が美しい。これは金メッキを施したバーメイル仕様
キャップにはDELTAの印字があります。もうカッコ良すぎ!
私の知る限りだけれど、これ以上の素晴らしいデザインの万年筆はない!と個人的に思っています

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